10分の距離でさえ
先週は診察があったのだが、病院に行くまでも精神的にはよろよろ、青色吐息だった。
歩いて10分ほどの距離なのだが、なかなか家を出られなかった。
心の準備ができなかったのだった。
もう出ないと時間に遅れるという段階になり、がんばって出発した。
家を出たはいいが、すたすた歩けない。
のろのろででしか歩けない。
そのことに自分で少し驚き、かつ、焦る。
半分ほど来たところで、立ち止まってしまう。
進めない。
ダメだ… と、引き返しかけた。
しかし、引き返す力もなかなか出ない。
どうしよう… せっかく予約してあるんだし とも思い、
無理して行くより家で横になりたい、薬もまだあるし とも思い
行くのか戻るのか、決めかねた。
腕時計ばかり見ている。
結局、進んだ。
ようやく病院に着いても、すぐには呼ばれない。
待つ間も、今か今かと呼ばれるのを待ちながら、もう帰ろうか帰ろうかと落ち着かない。
症状が出たまま、苦しい時間を過ごす。
診察(8月2回目)
今回の診察でもつらかったことを報告する。
しばらく飲んでいなかった頓服薬を、この期間(前回の診察から2週間)で2回、服用したこと。
症状が強かったが飲まずにいてまったく動けず、ただ椅子にじっと腰かけていた日があったこと。
その日、次に「どうにかなりそう」と思うくらいになってしまったら頓服薬を使おうと決めていたこと。
動けずに一日を棒に振るくらいなら薬を飲んで生活したいと思ったこと。
そういった話をメモを見ながら話した。
先生はいつものように同情するような態度を示しつつ、「一日を棒に振るくらいなら薬を飲む」という私の方針を確認した。
私はこの二週間で特につらかった時を振り返り、自信なさげに「毎日、(頓服薬を)飲むかも…」といった。
すると先生は、「毎日ですか…、じゃあ、ベースの薬を変えましょう」と提案してきた。
薬を変える…?
それはまた不安なことであった。
すかさず、副作用をたずねると、先生はあれこれ言うのでますますこわくなってしまった。
私「聞かなければよかった。こわいです」
先生「(少し笑いながら)薬ってそういうものですから。今、飲んでる薬だって…」
私「そうですよね、わかってます、わかってたんですけど…」
私も少しだけ笑った。
結局、薬を変えるのは1週間だけ様子をみてからということになった。
様子見の今週
その様子見となった今週。
昨日の体調は比較的落ち着いてた。
症状が出そうな感じが何度かあったのだが、ぎりぎりのところでかわしたというかやり過ごせたというか、はたまた、たまたまおさまったというべきか。
今日は、昨日よりさらに落ち着いている。
依頼していた診断書ができあがったという連絡を受けて、病院まで出かけたが、時折、大丈夫かな…?と思うことはあったけれど、私としては上出来な感じですたすた歩けた。
先週のあのつらかった病院までの10分の道のりとはまるで別世界であった。
診断書を受け取り、まっすぐ帰らずに買い物をした。
ふつうっぽい
すぐ症状が出てしまうので、たいてい一回の外出で済ませられる用事はひとつ。
だから、今日のこの感じ。
上出来だ… 信じられない ふつうっぽい
スーパーで買い物をして、帰り道、症状が出ていないことに感動して涙が出てきた。
なんて久しぶりの感覚だろう。
「なんでもない」感覚。
晴れた空を見上げると、白い絵の具をつけた絵筆が左から右にシャッとかすめたように、薄い雲が見えた。
秋の雲みたいだなぁ
一月に不安障害と診断されて八ヵ月。
この八ヵ月の間で、一番体と心がラクだったのは今日のような気がする。
かわりばんこ
先週は実につらかったことが数回。
今週は落ち着いた日がある。
つらい日があって落ち着いた日があって、落ち着いているとつらい日がきて。
かわりばんこだなぁ、ほんとに。
症状によって一喜一憂しないようにっていうのを何かで見たから、なるほどと思ってそれは心がけている。
次はまたつらい時が来るんだろう。
その次にはまた落ち着くだろう。
このかわりばんこに慣れるしかないのかなぁ…
つい、あのつらい症状を思い出してしまう。
だけど、今はせっかく落ち着いているこの体で過ごすこの時間を満喫しなければもったいなさすぎる。

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